名東高校の生徒を対象とした名古屋城ガイドのデモンストレーション(名古屋城随時ガイド)
経 緯 :
名東高校から、生徒を対象とした名古屋城ガイドのデモンストレーションを依頼された。
2015年から毎年行っている活動。2018年5月、2019年5月は菊里高校の生徒も参加。
例年は5月下旬に実施していたが、本年は新型コロナウイルス対策で4月10日から名古屋城が閉園(6月1日に再開)の為に時期を変更し、名東高校のみ参加での実施となった。
ツアーの状況 :
9:45 東門で集合。 挨拶、グループ分け。
10:00 東門を出発。 グループ毎に表ニ之門、本丸御殿、不明門、西之丸と見学。
12:00 西之丸で集合写真を撮影し解散。
A グループ 3名(女子3名 男子0名)
生徒さんは全員帰国子女でした。英語力はある程度あり、進めやすかったです。私が話すことをみんな真面目にメモしてくれていました。
本丸御殿内で説明出来なかったことが残念でしたが、後で印象を聞くと、天井のデザインが段々変わっていくのが特に面白く、それは教えてもらわないと気付かないので、今回知って良かったとのことでした。(市川)
B グループ 3名(女子0名 男子3名)
日本語で説明した後、英語でも同じ内容を話し、知らなそうな英単語には解説をしました。
ガイドで良く使用するが学校では習っていなさそうな英単語やフレーズのプリントを作っておき渡しました。皆さん礼儀正しく熱心に聞いて下さり時々質問も英語でしてくれました。
いくつかは答えられなかったので、もし他の方でも回答できなかった質問があればまとめて学校に送ると良いと思いました。
本丸御殿内ではガイドできないので、入る前の説明でかなり時間を使ってしまい結果的に 30 分
超過しました。本丸御殿内で説明が可能であれば 2 時間で収まると思います。
下記の質問があり、4 つは分かりませんでしたが帰宅後調べてわかりました。
1) 本丸御殿は家光の他に誰が泊まったか?
→家茂と回答
2) 天守閣の高さは?
→全体で約 56m(石垣 19.5m+天守 36.1m)と回答
3) 鹿をなぜお堀に入れたのか?
→観光のためかもしれないが分からないと回答
No1 ガイドメモ総集編 P76 に「江戸時代に城内で飼われていたが
木々の芽を食べたり危害が及んだりしたので堀に放した。」とありました。
4) 名古屋城の石垣は全部で何個くらいの石で出来ているのか?
→回答できず。
No1 ガイドメモ総集編の P41 に「10 万〜20 万個」とありました。
5) 金鯱の表面に貼った金箔は剥がれないのか?
→回答できず。
後で本で調べたら金箔の表面を樹脂塗装してあると知りました。
6) 昔の人はどうやって金鯱を屋根に上げたのか?
→回答できず。
No1 ガイドメモ総集編の P33 に「天守閣の外側に足場を組んで上げた」とありました。
(氏田)
C グループ 4名(女子3名 男子0名 引率の先生1名)
高校の生徒さんにガイド実地研修をするのは初めてのことで、戸惑いながら進めていった。事前に昨年の随時ガイド報告書を読み、その中で「名古屋城ガイドで必要な英単語を用意して…」とあったので、私も用意しプリントにして各自に渡しガイドを始めた。
まず英語で説明し、補足に日本語を入れ、その後各所で質問に答えてもらった。皆、しっかり聞いてくれ、また質問にもハキハキ答えてくれた。
途中参加の女子生徒が天守閣の石垣の刻紋に気が付き、生徒から質問を受けた。刻紋につい
ては説明済みだったが、積極的に興味を示してくれたのがうれしく、再度英語で説明した。その時改めて気が付いたのだが、いつもは本丸御殿の入り口付近で刻紋について説明するのだが、天守閣の石垣の方が鮮明に残っており、こちらで解説するのもいいかな、と感じた。
これからもゲストや生徒の質問からの気づきを大切にしたい。 (末松)
D グループ 4名(女子4名 男子0名)
「名古屋城ガイド用語集(英語)」(長崎作成)を配布し、先ず二ノ丸広場で名古屋城築城の時代背
景、徳川家康が諸大名に築城を命じた天下普請であったこと、名古屋城の政治的役割、築城か
ら現在までの歴史、令和の木造天守閣再建計画の順に日本語と英語で説明した。説明後、理解
度を確かめるため英語で Q&A タイムを設けた。
二ノ丸庭園(石庭部分)→埋門→清正石引像→東南隅櫓→表ニの門→枡形→本丸御殿→天守
閣→西南隅櫓の順に各ガイドスポットで英語と日本語で説明後に英語で Q&A タイムとした。
生徒の様子は、上記の用語集見ながら熱心に私の説明を聴く姿が印象的であり嬉しく感じた。
殿様の住居は天守閣だと全員が思っていたようで、実は、御殿だったことを知って驚いていた。
最後、時間に追われて急ぎ足になったが、全体的に educational な内容の研修が出来たと思います。(長﨑)
E グループ 4名(女子4名 男子0名)
このグループは全員まだ一年生で英語はこれからということでしたので、基本は英語で説明し、少し英語で紹介するといった形をとりました。
紅葉も綺麗だったので庭の一部と、茶道を習っている生徒さんもいたので、お茶室もご案内しました。 水琴窟を実際に使ってもらうと、大変喜んでいました。
音色だけでなく、仕組みにも興味を持ってもらえたようです。
説明に熱心に耳を傾ける姿が印象的でした。 (松本)
Fグループ 3名(女子3名 男子0名)
お城の防御システムの基本的な知識、名古屋城ができたころの時代背景、どんな話題が外国人
に喜ばれるかについて話をしてから、お城のパンフレットを参考にしながら、ガイドスポットごとに英作文をしてもらった。その後、それらの場所ごとに村松がガイドデモをした。「答えられない質問を受けた時はどうすればよいか」と聞かれたので、考える時間を与え、その後2・3の英文を示した。本丸御殿ではガイド活動禁止のため、入殿前に資料を使って中の様子を詳しく説明した。自分たちの資料作りのため、写真もさかんに撮っていた。 (村松)
G グループ 5名(女子5名 男子0名)
東南隅櫓など戦闘目的の建物は耐火の為に瓦葺きの屋根と漆喰塗りの壁となっているのに対し、本丸御殿は平和目的である為杮葺き(こけらぶき)の屋根を持ち、檜の柱も見える美しい外観を持っている事を説明した所、特に興味を示してくれた。(山口)