皆さんの声
今までに寄せられた声をまとめてお聞きになれます。
皆さんの声をご紹介するコーナーです。 山中勝義さん、清水陽子さん、浦川八重子さんの報告が新しく追加されました。
その他には、 土曜日のオンライン勉強会に参加して/伊藤達也(正会員) オンライン研修会「How I Came to Know Ninja in Japan」に参加して/佐合正一(正会員) オンライン研修会「日本文化の心を伝える英語」に参加して/佐橋明子(正会員)、 オンライン講演会 「名古屋城二之丸庭園」を視聴して/前田和枝(正会員)、 オンライン講演会 「ラサール領事のなごや日記」に参加して/市川由記(正会員)、 オンライン勉強会 「本丸御殿から学ぶ伝統建築」に参加して/中野成仁(正会員)等々。
ガイドをして、嬉しかった思い出  水曜日リーダー 山中 勝義
 名古屋城のガイドをやって、楽しかったと思い出すのは、外国人からの反応の様に思う。
残念ながら私の場合は、ガイドが上手いと褒めて貰ったことはない。但し、親しくなってゲストから、日本の生活・環境などについて聞いた幾つかのコメントを、今も思い出す。何年前かは思い出せないが、その例を挙げる。
12月の寒い日に、アイスランド(首都のレイキャビク)から来た初老のカップルをガイドした。日本は、「こんなに大勢の人がいて羨ましい」、「暖かくて、明るい」と褒められた(?)。アイスランドはその名の通り非常に寒く、冬の夜は長いそうだ。「たくさんの人がいて羨ましい」と言われたのは初めてだ。
冗談半分に、「私が、アイスランドへの移民を希望すれば受け入れてくれるか?」と尋ねたら「大歓迎する。ぜひ来てくれ」と言われた。
オーストラリアから初老の男女グループに、「日本は資源が無いので、オーストラリアから鉄鉱石、石炭、LNG等を沢山買っている。貴国のお陰だ。」と言ったら、「オーストラリアは、日本から輸入した自動車や電化製品などを沢山使っている。日本のお陰だ」と言われた。お互いに相見互いで嬉しく感じた。
桜の季節にフィリピンから来た6~7人の若い女性グループをガイドした。お城の歴史等を説明しても何も関心を示してくれなかった。ところが桜の花を見て、嬉しそうだった。そこで正門東側の土手の上に案内し、沢山の満開の桜を見せたら、歓声をあげて大喜びした。彼女たちは、その場で一斉に踊りだし、一部の人は私の手を取って嬉しそうに踊った。
何れも、ガイドとは直接関係は無いだろうが、ガイドをしたお陰で得た、貴重で楽しい思い出である。ガイドが再開されて、このような経験にまた会えることを楽しみにしている。
第4回研修会「障壁画における日本と世界」に参加して   清水 陽子(正会員)
 ガイド再会が待たれる中、障壁画についての朝日美砂子先生のお話を大変興味深く拝聴させていただきました。より総合的な枠組みの内容で、自分の中でうやむやになっていた部分が整理されたように思います。
「書院造り」と呼ばれる武士のための住居形式とともに発達してきた「名古屋城の障壁画の特徴」について6つ挙げられ、端的なタイトル、写真や図を用いての説明はイメージしやすく、そして理解の隙間が埋まりつながりがうまれました。虎の間の四周の絵を“確かに繋がっている”と意識してみると、スケール感が増し、それぞれの関係性にストーリーさえ生じて生き生きと感じられます。加えて、空間を仕切るという役割と同時に解放した空間の先に描かれた絵が新たな広がりを見せ、作者の意図の深さを読み取ることに醍醐味を感じることができます。
ここで私はふと昔訪れたことがあるフランスのオランジェリー美術館で見たモネの睡蓮の絵を思い出していました。 部屋の四周に朝から夕まで変化する睡蓮の大きな絵がかざられ、真ん中にソファーがしつらえてあって、各々思い思いのスタイルで絵を鑑賞していました。 静かに時間をかけて絵を見ていると、その世界にどっぷりつかって絵の中の世界に引き込まれてしまうかのような感覚に陥りました。 その感じ方の違いの答えになる特徴が最後に出てきました。「見せたいのは絵より空間の格」です。障壁画に加えて建築様式、飾り金具や欄間等々、総合的に一つの空間を作り上げていて、たとえ、床の間に描かれている絵の上にさらに掛け軸をかけようと、全部の要素が全体性をもって一つの世界を作り上げているんだと。
絵の鑑賞のコツを教えて頂き、その奥深さを知ることができました。また、第2、第3弾の研修を期待してやみません。どうぞよろしくお願い致します。
名古屋城の障壁画の特徴
繋がっている虎の間の四周の絵
解放した空間の先に描かれた絵
第5研修会「 Kumamoto Castle Today 」に参加して  浦川 八重子(正会員)  
 昨年熊本城を訪れた時は、地震の被害が大きく天守閣にも登れず、広範囲にわたる崩れた石垣の横を辛い気持ちで通り過ぎ、復興を祈りつつお城を後にしたものでした。
今年は天守閣への入場が可能になり、5月末に再訪し、復興工事が着実に進んでいることに感動を覚えました。水前寺公園近くのホテルで夕食中に、笹治さんから電話あり、「熊本よかとこ」のガイドから熊本城のお話を聞く勉強会の予定があるので「連絡を取って欲しい」との内容で、あまりの偶然に驚きました。と同時にAGGNの皆さんに、自慢とする故郷の熊本城を知ってもらえる良い機会だと、嬉しく思いました。その後、笹治さんと熊本の会の方たちとの間に数十回にも及ぶ連絡のやり取りがあったことを知りました。
双方とのリハーサルでは、貴重な写真の数々も見せていただき、「飛び切り良いお話が聞けそう!」と、感動と期待が高まりした。
当日は熊本案内人とAGGN双方の代表挨拶に続いて、Kumamoto Castle Todayの二部構成の講演が英語で始まりました。会員の花田様によるSpecial Observation Area Editionでは、入場から地震後に設置された見学通路をたどり天守閣へ向かうコースの説明です。有名な二様の石垣は修復され流れるような曲線を見せていました。しかし通路から見下ろす塀や崩れたままで手つかずの石垣は、復興工事が進んでいるとは言え、まだ気が遠くなるような高度な技術の積み重ねと長い時間がかかることを痛感しました。
見学通路は、20年くらいは設置が必要とのことでした。
ガイドがゲストと共に、この通路無しで立派な石垣を感じながら歩ける日が早く訪れることを願いました。
地震直後の飯田丸は、清正の築城時の石垣が一本足となって、重い隅櫓を支えている映像で有名になりましたが、今は凛とした姿で、大小の天守閣を守るように立っています。宇土櫓は、一度取り壊して建て直すそうで、改めて被害の大きさと復興へのひたむきな熱意を感じ取りました。
同じく会員の前原様による、Castle Keep Editionでは、通常、ガイドはコロナ感染予防策として、天守閣には入れないのですが、特別に天守閣へ通じる半地下の穴倉から入り、新しく生まれ変わったその内部の説明をしていただきました。
一階の大小天守を含めた建物全体像のモデルは圧巻でした。名将加藤清正と子息のわずか2代で絶え、その領地は細川家に代々受け継がれ、隈本から熊本へと名称が変わっていった歴史的変遷にも興味をそそられました。
お二人の流暢な英語と、無駄のないわかりやすい説明に、こんな風にガイドが出来たらいいな、と感じたのは私だけではなかったと思います。
たくさんの質問が時間をオーバーする程にあり、参加者の熊本城への関心が講演により更に高まったと感じました。
私自身もガイドをする側としての目で熊本城を見て、その力強さと美しさを感じ取り、伝えていけるようになろうと再訪の思いを強くしています。
まさに、あの 自作のキャッチコピー、 ”熊本よかねー、もう一遍行こごたる“ のとおりでした。
熊本城天守
奇跡の一本柱
復旧中の熊本城
土曜日のオンライン勉強会に参加して    伊藤達也(正会員)
 私は昨年の8月より山口真さん主催のオンライン勉強会に参加させていただいております。山口さんにはAGGN入会以来研修その他で大変お世話になっており、またガイドとしても、ゲストを引き付ける魅力的なガイディングされていることは皆様ご存じの通りかと思います。昨年に始まったコロナ禍による活動自粛により、新たにオンラインの研修を始められたとお聞きし、山口さんから直接教えて頂けるよい機会だと思い、早速応募させていただきました。
最初は名古屋城のガイドの復習がメインだったと思いますが、コロナ直前に開かれたAGGNのパーティーの折、山口さんが中国語の研修もされているとお聞きし、一度その研修に参加させていただきました縁で、オンラインでも中国語の研修を受けさせて頂き、今では英語、中国語と毎週土曜日にオンラインで学ばせていただいています。山口さんにはこの場を借りてお礼申し上げます。
さて研修の内容は、名古屋城にとどまらず、最近は日本食や文化、自然、あるいは周辺の観光地など多岐に及んでいます。中国語の方も基礎から会話練習をしていただき、発音の練習にとても役に立っています。
思いがけず長期のガイド休止期間とはなってしまいましたが、こうした充実した研修により、ガイド再開時にはよりパワーアップしたガイドが出来ると思います。なにより毎週、皆様と顔を合わせることが、ガイドを続けていこうというモチベーションのアップにもつながっています。今は早くコロナが収まって、一日も早くガイド活動が再開できるのを心待ちにしています。
オンライン研修会「How I Came to Know Ninja in Japan」に参加して    佐合正一(正会員)
 2021年度第1回研修会は、オンラインで6月16日に実施されました。
今回の講師Mr. John Jandernoaは2017年に米国から初めて来日され、2018年から日本語学校で日本語を習得された後、2019年には名古屋城の観光PR隊「徳川家康と服部半蔵忍者隊」で活躍されておられます。
今回の研修会は、尾張名古屋の忍者について勉強する講座かと単純に思って参加しましが、あにはからんや「アメリカ人が何故忍者に興味を持って来日したのか」「どうやって日本語をマスターしたのか」「American Dreamを追求するアメリカ人の心とは」最後に「アメリカ人からみた日本の良さとは」という極めて深い内容に感銘しました。
まずMr. John Jandernoaは幼少時から父親の影響から「強い人間“HERO”」に憧れを持っておられ、その後日本のビデオゲームやコミック(ポケモン・ドラゴンボール・Narutoなど)の強靱な主人公に憧れ、その中で「Ninja」との出会いもあったそうです。
一方、日本に関しては時速200マイルの新幹線やトイレの「ウオッシュレット」にサプライズし、さらに日本の「自然や寺院・神社の美しさ」と「スカイツリーなど人工物の美しさ」の共存に興味を持たれたようです。
学生時代に日本に対する興味が一層深まり、シカゴでの仕事を捨てて来日を決意されました。
来日後、まず日本語の勉強をされましたが、私たちへの外国語を勉強するのにとても良い3つのアドバイスがありました。それは1.長い時間、1週間に1度学習するより、毎日15分の英語学習がベター 2.ポータブル機器を最大限利用する 3.自然に話す、Nativeとの会話 そして英語に訳すのではなく英語で考える の3つです。とても参考になる勉強法と思いました。
また「忍者」を通じて、日本の精神文化である「正心」や「陰」と「陽」についても私たち日本人よりも深く理解されておられるので驚きました。
最後にアメリカ人が幼少時代の夢を自分の人生で現実のものにされる「開拓魂」は私たちも見習うべきでしょう。きっと彼はもう次の夢の実現に向かって、着々と準備を整えていることと信じます。 
「頑張れ!John」
オンライン研修会「日本文化の心を伝える英語」に参加して    佐橋明子(正会員)
 加藤紀子先生のご指導を受けるのは初めてでしたが、個々の話す英語の特徴を即座にとらえ、的確に改善策をご指摘される先生の姿にはとても感銘を受けました。
私は常々英語がとっさに出てこないことにもどかしさを覚えていましたが、それには日常の自分の行動をすべて英語にしてひとりごとで言い続けるといいと教えていただきました。そのような学習法は今までにも聞いたことがありましたが、まさに、それが私個人へのアドバイスであるということで、すんなりと受け入れることができました。
また、他の方への加藤先生のアドバイスからは、何かを海外の方に伝えるときに必ずbecause~をつけることが大事であることを学びました。
例えば海外のお客様に道を開けてほしい時に、「道を開けてください」とだけ伝えるのではなく、「他の人が通りますから」という理由を付け加えると、なぜ今道を開けないといけないかがお客様には容易に理解でき、こちらの言いたいことが的確に伝わるというものです。
簡単で当たり前のことなのかもしれませんが、私にとっては目からうろこが落ちるくらいの教えでした。自分の表現力の弱さを補強するとても良い対策になりそうです。
 今回の研修では、加藤先生の英語力とガイド経験に裏打ちされた「日本の心を伝える」技術の素晴らしさを実感しました。また同じような研修があれば参加したいです。このような機会を設けていただき、ありがとうございました。
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